Whatを打ち出せるコンサルタントになる

Aug 7, 2014     小泉 耕二   0 Comment     おすすめ, コンサルティング

So-What?と聞かれて困るコンサルタント達

コンサルティングの現場でいつも大事にしてほしいと言っていることが、
「”What”を明確に打ち出しなさい。」
ということです。

情報システム畑出身のコンサルタントに陥りがちなのが、”How”を打ち出すことがソリューションを提供したこととなっていると思いがちなのです。

WhatとHowの違い

一つのケースを見てみましょう。あるコンサルタントがお客様から「うちのサイトにアクセスが少ないんだがどうしたらいいかな?」と聞かれたとします。

あなたなら、何と答えますか?

まかり間違っても、「SEO対策を施しましょう!」なんて言ってはいけません。

これを読むとWhatが打ち出せるコンサルタントになれます。

サービス提供業者と、コンサルタントの根本的な違い

上記の回答はあなたがSEO業者の営業担当であればもちろんそう答えるべきです。

しかし、コンサルタントたるもの、顧客のビジネス環境も知らずに何か一つのやり方を持ち出してはいけないのです。

「成功事例に学ぶ」なんて、よく言ったものですが、すべての企業は一つとして同じビジネス環境下にありません。

ビジネス環境というのが何を指すかは、別の機会に説明するとして、まずなにがまずかったのかを解説します。

「サイトのアクセスが少ない」は何の要素からなるのか?

サイトのアクセス数って何で構成されているか知ってますか?

検索エンジンから来るアクセス、ブックマークから来るアクセス、ソーシャルメディアから来るアクセス・・・

様々です。

では、「そもそも」あなたのサイトをどうやって知るのでしょうか?

口コミ、新聞や雑誌、テレビ、キュレーションサイト、チラシ、店舗のサイン・・・

勘のよい人はもうお分かりでしょう。

サイトのアクセスが少ない原因は、検索エンジンの表示が下位だからというだけでは語りつくせないのです。

Whatを打ち出せ

サイトには必ず何か目的がありますよね?

その目的が果たされるために、コンテンツがあったり、商品が買えたりする。

サイトの流入が少ないからと、一所懸命Google Analyticsばかりにらめっこしていても始まりません。

まずは冷静に、すべての経路を洗い出しましょう。

そうすると、確かにGoogle Analyticsが教えてくれることは多いし、検索エンジン対策はサイトのアクセス数向上に効果的です。

しかし、いくら来訪者数が倍になったとしても、目的と違うユーザを集めてきては、直帰率が高くなったり、回遊率が低い結果となります。

つまり、お店でお客様と今日買いたいものを店主が探るように、サイトもお客様とのやり取りの中でニーズに合致した情報なり商品を提供していかなければなりません。

できるコンサルタントならこうする

今回の例で、サイトのアクセス数が落ちてきているというお客様。

まずコンサルタントがやるべきことは、サイトのアクセス数が何で構成されているかを冷静に分析する。

すべての経路に対して、顧客ニーズは満たされるサイトの内容となっているかをチェックする。

そのうえで、検索エンジンや広告、メルマガなど顧客の流入施策が、適切なコンテンツなり商品に帰着するよう導線が設計されているかを調査する。

ビジネス全体のボリュームと、顧客の流入にかけられるコスト・効果から適切な「やるべき施策」を明確にする。

ここまで準備したら、お客様と話して現状と自分の仮説との間にある乖離や知識不足を補てんしていく。

その上で、「やるべき施策」をブラッシュアップする。

ブラッシュアップされた「やるべき施策」を関係者にお披露目をして、コンセンサスをとる。

施策を実行して、効果を測定する。

実際の生活者の動きをみて、さらにブラッシュアップした「やるべき施策を見出す」

Whatは、断じてHowではない。

前項で書いた内容は、SEO対策の手法や、SEO対策をどうやるとアクセス数が伸びるか?という議論は全く出てこない。

つまり、Whatのレベルでは、「SEO対策をしましょう。」「このコンテンツの内容をこういうニーズで来訪した人のためにこう変えましょう。」「再来訪をもっと重要視して、メールマガジンの内容を、こういう人にはこういう内容で打ち出しましょう。」・・・・というレベルのことを検討することなのだ。

もちろん、施策実施の際には、どうやると・・・の部分も知らないと話にならないが。

Whatというのは、自分のよく知っている、得意な分野を延々話したり、早口で、小難しい話をまくし立てて、煙に巻いたりすることではない。

顧客のビジネス全体を通して、どうやって儲けているか?ということを念頭に置きながら、やるべきことをすべて並べて、一つ一つ内容を確認して、これから具体的にどうやるのかを明示することなのだ。

最後に

いつもコンサルタントにWhatを、Whatをと言い続けているが、書いてみるとなかなか難しいなと感じた。

なぜって、今回の例で言うSEO対策という分野一つとっても、それだけで生活している人が多いくらい奥深い内容だ。

先輩が作ってくれたチェックリストに、「やられてますか~?」と顧客に聞くくらいなら誰でもできるだろう。

一方で、今時この手のチェックリストはインターネット上にも書籍ででもすぐに手に入る。

それでもこういう問題が起きて、簡単に改善できないのは、初めにも書いた、「顧客のビジネスは、一つとして同じものがない」ということを本気で理解していると当然だと思う。

毎日の経験の中で、それぞれのHowを体得し、その良さや陥りやすい問題を把握した上で、顧客のビジネスを事業レベル、消費者レベルで分析できないと、もはやサイトは評価を評価し適切なWhatを打ち出すのは困難だといえる。

ただ、脅すつもりはないが、コンサルたるもの、Whatを打ち出せるようになってほしい。

まとめ
顧客のビジネスは一つとして同じものはない。
Whatは断じてHowではない
Whatを打ち出せることがコンサルタントとして重要だ
Whatが打ち出せるようになるには、数多いHowの体得も重要だ

Comments are closed.