T-POINT vs Ponta vs 楽天!?

Aug 25, 2014     小泉 耕二   0 Comment     おすすめ, コンサルティング

共通ポイント三つ巴の戦いが始まる

TSTUAYAの母体であるCCC社がT-POINTサービスを始めたのが、2002年。以降現時点で約4,500万人の会員を擁する。

T-POINTサービスは、多くの加盟店で使える共通ポイントとなっていて、消費者はポイントを集めたり使ったりすることができる。

最大のライバルといわれているのが、三菱系のロイヤルマーケティング社が母体となっているPONTAだ。

ローソンで使えるポイントカードといえばなじみがあるだろう。

今彼らはインターネット企業との提携を進めている。

Tポイントは、Yahoo!と、PONTAはリクルートとだ。

そこに、2014年10月から楽天が参入するという。

今後、リアルとバーチャルの世界を取り巻くポイントサービスの行方はどうなるのかについて、考えてみる。

これを読むと共通ポイントサービスの現在がわかり、自社のサービスにどう取り込んでいくべきかがわかります。

T-POINT

加盟店数約75,000店、会員数約4,500万人のT-POINTサービス。

主な加盟店には、TSUTAYA、ファミリーマート、マルエツ、ガスト、バーミヤンなどすかいらーくグループ、ニッセン、洋服の青山グループ、ENEOS、リパーク、オートバックス、などがある。

ここに、2012年Yahoo! Japanと提携して2013年にはIDを統合した。

これによって、Yahoo!Shoppingの約134,000店舗とも提携したこととなる。

※参考:T-POINT提携店舗一覧

Ponta

一方のPontaは、2010年スタートで加盟店数約23,400店、会員数約6,400万人で、ローソンを中心に、LIFE、ゲオ、ビックカメラ、昭和シェル石油、洋服の青木、ケンタッキーフライドチキン、ピザハット、オリックスレンタカー、日産レンタカー、HIS、HMVなどを加盟店としている。

ここに、2014年4月にリクルートと提携し、2015年春にID統合を進めている。

リクルートグループの加盟店は約80,000店だ。

リクルートポイントというのは、じゃらん、ポンパレ、ホットペッパーグルメ、ホットペッパービューティーの会員サービスだ。

楽天

T-POINTもPontaもリアル店舗会員から、バーチャル会員を取り込もうとしているが、楽天はご存じのとおりインターネット企業で、楽天スーパーポイントを約42,000店舗で展開し会員数は約9,000万人いるとされている。

9,000万人というと日本の人口の大半でちょっと信じがたいところもあるが、そう主張しているようだ。(実態としては6,500万人くらいが利用しているといわれている)

提携するリアル店舗としては、出光、大丸・松坂屋、サークルKサンクス、プロント、ミスタードーナツなど当初は13,400店舗で、2014年10月ごろをめどにサービス開始をすることになっている。

T-POINT vs Ponta、それぞれの現状

T-POINTとYahoo!の連携は、Yahoo!のショッピングモールでポイントがたまるし、使えるので、来店誘因効果が一定あればT-POINTを利用するリアル店舗と同じ恩恵を得ることができる。

Yahoo!から見ると、Yahoo!ポイントというのもあるので、必ずしもT-POINTに移行しているという状態ではないが、どちらもためられることを大きく扱っているので消費者としてはメリットが大きく見えるだろう。

Pontaはコンビニという協力な基盤の上に集客されているのだが、リクルートの各サービスページではあまりPontaのことを取り上げていない。

まだID統合も行われていないからかとは思われるが、提携の効果がでるのは来年以降であろう。

楽天の参入は脅威になるか?

実際の店舗において、最近のポイントサービスの利用意向調査によるとポイントを使いたいという生活者が消費税増税後4割を超えたとPontaの運営会社であるロイアリティマーケティング社は報じている。

これは、家計の節約の一環で、ためたポイントを有効に利用していきたいという考えが強まっているからだ。

ポイントをためる際、よく使う店舗やサイトでたまるポイントを軸に考えがちだ。

そういう観点からみると、ここにセブンイレブンやイオンなど大手の流通業が入っていないのが気になる。

特にセブンイレブンは電子マネーnanako(2,700万枚)を、イオンはwaon(3,900万枚)をすでにリリースしており、すでにポイントサービスも始めている。

コンビニおよびスーパーマーケット、ドラッグストアあたりのポイントが独自ポイントでそれなりに出来上がってて、ポイント連携といってもこの手の企業がまだ取り込まれていない。

一方、ファミリーマートの店頭にいくと、必ずと言ってよいほど、T-POINTはお持ちですか?と聞かれる。

この一声がないと、消費者は共通ポイントがあることも意識することはできない。

自社のポイントサービスが存在していて、わざわざ提携先のポイントサービスを紹介するとは思えない。

楽天が参入してきたからと言って、提携店頭での告知がないのであれば台風の目というレベルになるとは思えない。

ポイントカードのある意味

最近の大手流通業において、ポイントカードのある意味が変わってきている。

以前は、割引を前提とした来店誘因の意味が強かった。

最近は、ID付きPOSといって、レジで会計する際にポイントカードのID番号と紐つける。

それで、誰が何を買ったかを蓄積するのだ。

その上で、どの商品をどんな人が買ってるんだろう。その人には次にどんな商品をぶつければいいのだろう?ということを研究する。

少し前から話題の「ビッグデータの分析」というやつだ。

さらに一定期間の購買状況を把握して誰が有料顧客なのかを見極めることもできる。

これら分析を緻密にやることで、相当な情報が出てくる。

少なくとも、まことしやかに社内で言われていること(仮説がある事柄)が、本当にそうなのかどうか、ということはすぐにわかる。

今後大手流通業は自社の顧客情報を駆使して、より顧客のことを研究することになっていく。

共通カードのある意味

では、他社の共通カードサービスを利用する意味はどこにあるのだろう?

自社の顧客分析からは、自社のサービスをすでに利用している人のことしかわからない。

一方、様々な業種、業態の顧客を分析したデータからは、自社以外の情報がわかるようになる。

つまり、将来的には、自社の顧客に自社の商品をぶつけるのではなく、共通会員に対して、適切なサービスをぶつけるような仕組みができてくるのだ。

そして、共通ポイントが使えるというメリットを遡求することで、商圏内に同業他社がある場合は来店誘因効果もある。

そういう効果がリアルとインターネットと両方でできてくるといのが今後の流れとなる。

共通カード企業は現在のような来店誘引の話ばかりを加盟店にするのではなく、共通会員の購買状況を加盟店舗にかわって分析し、適切に誘引する役割を果たしていかなければならない。

共通ポイントを利用する際の留意点

自社が共通ポイントを利用する際は以下のことに注意すべきだ。

  • 自社のポイントサービスがすでに存在するのか?
  • 存在する場合は、分析・活用できているか?(できていないなら捨てるという選択肢がでる)
  • 存在しない場合は、共通ポイントを利用することによって差別化したい多店舗が商圏内にあるか?
  • 利用するポイントサービスは、「ポイントがたまる」ことだけ要求してこないか?(ポイントは「使うタイミング」にこそ誘引効果があり、使う際に客単価があがらないとやる意味がない)
  • 利用するポイントサービスは、収集した情報から何を自店舗にフィードバックしてくれるか?
  • 利用するポイントサービスは、長期的に自社のメリットだけでなく、加盟店のメリットをよく考えてくれているか?
  • そして、なにより、利用するポイントサービスは、「商売がわかっている」か?

これらのことをみつつ、独立したポイントサービスを展開するのか、共通ポイントサービスを利用するのか見極めていく必要がある。

まとめ
T-POINT、Pontaの共通ポイント市場に楽天が参入してくる
共通ポイントサービスのある意義をきちんと理解すべき
セブンイレブンやイオン、大手ドラッグストアなどの動向も着目していくべき

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